骨の役割ってなに?
人間の身体は 骨格 といわれる、骨の集まりでできています。
骨格は 「骨が組み合わさって身体を支えなすもの」 と定義されています。
つまり、骨は身体を構成する土台(フレーム)であり、 身体を支えるという大切な役割 があります。
加齢や骨粗鬆症などの疾患をはじめとして骨が弱くなる原因は様々ですが、 骨が弱くなると骨の大切な機能(身体を支える目的)が果たせなくなります。 そのため、治療・予防が非常に大切になります。
骨折ってどういう状態?
骨折にも様々な状態や原因 があります。そして、先ほども述べたように、骨が折れてしまうと身体を支える役割が果たせなくなってしまいます。骨折について詳しく知るには、状態や原因を把握することが大切になります。
(今は複雑骨折という名称は使用しません)
骨盤や足首、手指に起こりやすく、特に小児の足首や手指の場合は捻挫や突き指と間違われる場合が多いので注意が必要です。
気づいたら痛みが出現し、骨が折れてしまっていたなんてこともあります。
中足骨(足の骨)や下腿(すね)、腰椎(腰)によく起こります。
スポーツをしている若年層(10~20代)によく見られ、運動中や運動後に痛くなる場合は注意が必要です。
高齢者や骨粗鬆症に起こりやすいため、注意が必要です。
骨折の治療で大切なこと
骨が折れたときに転位(骨がずれた状態)が起きる場合があります。 骨がずれた状態でくっついてしまったりすると、身体が動かしにくくなるだけでなく、身体を支える機能まで低下してしまう恐れ があります。
そのため、 整復(ずれを戻す)をする必要 があります。整復しても 固定が困難な場合や大腿骨骨折等での安静によるリスクが懸念される場合は手術 での固定を行います。
整復が完了した状態で以下の2点が重要になります。
・過度な安静は避けること
痛みがないからといって、ギプスシーネ等の固定具を外してはいけません。 まだ骨癒合が進んでいない状態だと、 少しの衝撃で再び骨がずれてしまう場合 もあります。 ですので、患部は安静にする必要があります。しかし、 骨がくっつくまで安静にしていたら、筋力の低下、可動域(関節が動く範囲)の制限、全身状態の悪化 など日常生活に支障をきたしてしまうリスクが高まります。 ですので、手術により骨の固定性が担保されている状態や、骨癒合が進みある程度の強度が得られてきたら、 医師の指示の下で状態に合わせて動かすこと、体重をかけること を行っていきます。
また、 骨は適度に刺激を与えることで骨癒合を促進する性質 があるため、状態に合わせて動かすことや体重をかけていくことが骨折を治療するうえでも大切になります。
超音波治療もこの性質を利用しており、 超音波により骨に適度な刺激を与えることで骨癒合を促進 します。
当院では医師が状態を判断し、骨癒合促進を目的とした超音波治療、可動域や筋力などの機能改善を目的とした理学療法を行っております。
骨折の予防
骨折を予防するには安全な生活を心がけることが大切になります。具体的な話をすると、骨に大きな衝撃を与えないように、 転倒、転落などに注意を払った生活 を心がけることが大切です。
その為には、段差の解消など 生活動線の安全確保 を行うことや、 片脚立ちなどのバランス能力 を鍛えてあげる事も大切になります。
(実際に運動を行う際には手すりなど支持物の近くで行うようにしてください)
また、骨折の予防については 骨粗鬆症の治療が非常に大切 になります。これは高齢者中心の話になりますので、 骨粗鬆症 についての別の記事で詳しく解説していきたいと思います。
まとめ
・治療にはしっかりと固定をすること、固定がずれないようにすること、適度な刺激を与えて骨癒合を促進することが大切になります。
・予防については、骨を強くすること、安全な生活を送ることが大切になります。
具体的な内容など気になった場合は一度当院へご相談ください。